循環器内科
不整脈の種類と説明
- 心房細動
心房細動(AF)は、心臓の上部(心房)が不規則かつ速く震える状態で、心拍が乱れます。この状態が続くと、心臓内に血栓が形成され、それが血流に乗って脳へ移動し、脳梗塞のリスクが高まります。心房細動の症状には、動悸、息切れ、疲労感、めまいなどが含まれます。検査としては、血液検査、心電図、ホルター心電図、心エコー検査などを行います。近年はアップルウォッチなどのウェアラブルデバイスでの記録も参考にすることがあります。治療法には、抗凝固薬の服用、薬物療法(β遮断薬やカルシウム拮抗薬)、カテーテルアブレーションなどが選択肢としてあります。
- 期外収縮
期外収縮は、心臓の正常なリズムから逸脱して早く収縮する不整脈の一種です。多くの場合、命に関わることは少なく、症状も軽度ですが、頻繁に発生する場合は他の心疾患のリスクがあるため、医師の診断が必要です。必要な検査は心房細動の場合と同様です。治療には、原因となる生活習慣の見直しや、場合によっては抗不整脈薬の処方が考慮されます。
- 房室ブロック
房室ブロックは、心房から心室への電気信号の伝達が部分的または完全に遮断される状態を指します。第1度から第3度までの段階があり、心電図やホルター心電図で診断をつけます。第3度の完全房室ブロックは命に関わるため、緊急の治療が必要です。ペースメーカーの植え込みが治療の主な選択肢となります。