④ 心臓ドックでわかること – 受診すべき?どんな検査内容?
心臓血管病は、日本人の死因第2位に位置する深刻な病気であり、心不全や寝たきりなどのリスクを高め“健康で充実した人生”をおびやかす怖い存在です。一般的には高血圧・コレステロール・糖尿病などの代表的なリスク因子と、その元となる喫煙や肥満などの生活習慣が放置されていると、心臓血管病として発症します。「症状が出てからの受診」では遅いといえます。心臓ドックを受けることにより、こうしたリスクを早期に発見し適切な治療につなげることができ、健康な人生を送るきっかけになることでしょう。
監修:小船井光太郎(循環器専門医)
【心臓ドックの目的】
- 症状が出る前に心血管疾患の兆候を捉える
- 隠れた動脈硬化や心臓機能の低下を可視化
- 将来的な心筋梗塞や心不全の予防につなげる
【検査内容】
- 問診と診察:既往歴、生活習慣、家族歴などを確認
- 安静時心電図/ホルター心電図:不整脈の有無を確認
- 心エコー検査:心臓の構造やポンプ機能、弁機能などを詳しく評価
- 頸動脈エコー:動脈硬化の程度や脳梗塞リスクを詳細に評価
- ABI検査:末梢血管狭窄や血管年齢を評価
- 血液検査:LDL、HDL、BNP、HbA1cなど心疾患関連項目を測定
- 心臓CT:冠動脈や胸腹部大動脈の詳細な評価(※希望者・所見による)
【受診をおすすめしたい方】
- 高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病がある方
- 喫煙習慣がある方(あった方)
- 家族に狭心症・心筋梗塞や突然死の既往がある方
- 中高年で一度も心臓検査を受けたことがない方
- 最近動悸や息切れを感じる方
【当院の特長】
- 循環器専門医による診察と画像診断
- 最新鋭冠動脈CTによる冠動脈・全身動脈評価
- 専門技師による心血管エコー・解析機器を用いた詳細評価
- テーラーメードの生活指導、院内薬局での処方、必要に応じて信頼・実績のある連携高度医療機関にご紹介いたします。
【まとめ】
心臓ドックは、「今の心臓の状態を知る」ための極めて有効な手段です。異常が見つかれば早期治療につなげ、異常がなければ安心を得ることができます。年に1回の定期チェックとして、健康な将来のためにぜひご活用ください。